捻挫とは
「捻挫」とは、足首を捻じった状態で強い外力加わり、関節が運動許容範囲を超えた際に起こる靭帯や関節包など骨と骨のつなぎ目の役割をしている軟部組織が傷つくことを言います。
捻挫は損傷程度により症状が変わってきますが、捻挫の全てに共通することは受傷直後(捻挫をしてすぐ)に正しい処置を行なったのか行なっていないのかで治り方や治るスピードが変わってくるということです!
正しい処置とは
RICE処置(ライス処置)
です。
R…rest(休息・安静)
I…ice(冷却)
C…compression(圧迫)
E…elevation(挙上)
この4つの処置が非常に重要です。
今回はこの4つの中でも特に2番目のice(冷却)について解説していきます。
なぜ冷やした方が良いの?
なぜ冷やした方が良いのか。。。
それはずばり!!
炎症を最小限に抑えることができるからです!!!!
炎症を最小限に押されることで痛みや腫れを食い止めることができ、組織の回復を早めることが期待できるため早期復帰への近道となります。
炎症とは発赤・熱感・腫脹・疼痛・機能障害(=炎症の5徴)のあるものを指します。
では冷やすことでこの炎症をどう食い止めるのか一つ一つ説明させて頂きます。
発赤・熱感
捻挫で軟部組織に急性炎症が起こると、毛細血管が拡張し局所の血流が増加します。
→冷やすことで毛細血管を収縮させ、血流の増加を防ぎます。
腫脹
拡張した毛細血管から血液成分の滲出(しんしゅつ)が起こり、組織に腫脹が起こります。
→冷やすことで毛細血管を収縮させ、血液成分の滲出を防ぎます。
疼痛
腫脹が起こると組織圧の上昇により局所が圧迫され、放出された化学伝達物質が「痛み受容体」を刺激します。
→冷やすことで血管を収縮させ、化学伝達物質の放出を防ぎ痛みを最小限に抑えます。
このように冷やすことで血管が収縮するため、炎症による熱感や腫脹を防ぎ、患部周辺の正常な細胞の破壊を最小限に防ぐことができます。
では、どのように冷やしていけば良いのか皆さんはご存じでしょうか?
正しい冷やし方について
冷やし方は湿布・ゴールドスプレー・冷水・保冷剤・アイスノンなど人によって様々ですが、正しい冷やし方としては【氷嚢】もしくは【ビニール袋】に氷を入れる方法です!!
湿布はひんやりとする成分が含まれているだけで冷やすための道具ではありません。
コールドスプレーは皮膚表面が冷えるだけなので損傷している組織まで冷えません。
保冷剤はマイナス温度を維持する物もあるので凍傷になってしまう恐れがあり、捻挫による冷却には不適切です。
以上のことから、氷嚢やビニール袋を使用する方法で行なって下さい。氷を使用することで軟部組織の深部まで冷やすことが可能です。また凍傷のリスクも減ります。
どうしても氷嚢やビニール袋がない場合はアイスノン(ジェル状の物)やバケツに入れた氷水でも構いません!
①先ず氷嚢やビニール袋に氷りと水を少し入れます。水を入れることで0度以下になることを防ぎ、凍傷を起こしにくくします。
②氷と水を入れたら、氷り同士が平らになるように袋を揺すり、平らになったら袋の中の空気を口で吸い抜きます。空気を抜くことで、氷り同士が重なったり動くことがなくなるので患部全体を均一に冷やすことができます。
③冷やす時間は15~20分が目安ですが、冷えている時の感覚が大事です。
冷たい→痛い・熱い→感覚がなくなる
という過程をたどるので、感覚がなくなった時点で一度アイシングをやめて下さい。
1時間に1度行なうと効果的です。
まとめ
いかがでしたか?
冷やした方が良い時期は受傷直後の急性期です。
急性期の炎症は24~72時間と言われていますので、受傷直後~3日間は正しい冷やし方で冷やすようにしましょう!
3日目を過ぎてからは適切な治療を受け、機能回復に努めましょう!!
間違った処置や治療は痛みを悪化させてしまう場合もあります。
捻挫でお困りの方は是非、平川接骨院にご相談下さい!