トリガーポイントとは
トリガーポイントとは一言で言うと、痛みや痺れの引き金になる筋肉の硬さのことです。
本来、柔軟性のある筋肉だと筋肉の周りにある毛細血管から酸素や栄養素を供給することで良い状態を保っています。
しかし、長時間の同じ姿勢や繰り返しの動作によって筋肉に負担が蓄積してしまうと、収縮して固くなった筋肉が周りの毛細血管を圧迫してしまったり、疲労物質が酸素や栄養素の供給の妨げになってしまうことで血流が悪くなり、筋肉に必要な酸素や栄養素が供給されず柔軟性のない硬い筋肉になってしまうのです。
硬いままで何も症状を出していなければ硬結(いわゆるコリ)と呼ばれるものですが、慢性化してしまい痛みや痺れの原因となってしまうとトリガーポイントと呼ばれます。
日常生活の中でも発生させてしまうトリガーポイントですが、いったいどういう時が原因になってくるのでしょうか?
トリガーポイントを発生させる要因とは
トリガーポイントは様々なことが要因で発生します。
長時間の筋肉の収縮
デスクワークで姿勢を維持する際に腰部の筋肉は常に使い続けている状態です。
また、パソコンやスマートフォンの画面を見続けている時も頭の重みを支える為に首や肩の筋肉を使っていることになります。
筋肉は20分同じ姿勢を続けると硬くなるとも言われていますので、長時間の筋肉の収縮はトリガーポイントを発生させる要因となってしまうのです。
繰り返しの筋肉の収縮
デスクワーク等動かなさすぎとは逆に動かしすぎもトリガーポイントを発生させてしまいます。
繰り返し重たい物を持つ、スポーツなど疲労物質が原因となってしまいます。
長時間のストレッチ(伸長)
ストレッチと聞くと筋肉にとって良い事をしているイメージがあると思いますが、筋肉は過度に伸ばされてしまうと*伸張反射という反射が起こり、逆に筋肉が硬くなってしまいます。
また、ストレッチ自体が長時間続くと筋肉は元の状態に戻れなくなるため筋肉には反って負担になるのです。
アメリカの論文に、30秒のストレッチはパフォーマンスを低下させないことからストレッチをする際は30秒以内を推奨するといデータがあります。
逆に60秒以上行うとパフォーマンスを低下させるとも言われています。長時間のストレッチのかかる姿勢もトリガーポイントの原因となるのです。
筋肉の固定
特に関節に痛みや損傷がある場合、動かさないように力を入れて固定した状態がこの筋肉の固定です。
この時筋肉には力が加わっている(硬くなっている)ので、硬くなった筋肉が周りの毛細血管を圧迫し血流が悪くなりトリガーポイントが発生します。
刺激・損傷・外傷
筋肉が損傷した場合、損傷した部分に腫れや内出血が起こりますが、腫れることにより周りの毛細血管が圧迫され虚血状態になりトリガーポイントが発生します。
また、急激な外力が加わる(捻挫・打撲・筋肉が引き伸ばされる)と筋肉に*伸張反射が起こり筋肉の緊張が増してしまったり、痛いという刺激が加わることで体に力が入るため筋肉が緊張してしまいます。
外傷や損傷などのお怪我でも放っておくとトリガーポイントを発生させてしまうのです。
疼痛感受
足の痛みをかばって歩いていると腰が痛くなった、というように痛みを感じることで別の筋肉の緊張が起こることもあります。
そして、この緊張がトリガーポイントを発生させてしまうのです。
*伸張反射…筋肉が急激に伸ばされたり過度に伸ばされると、筋肉が損傷を回避するために収縮してしまう反射
まとめ
このようにトリガーポイントはいろんなことが原因で形成されるのです。
日常生活の中での動作や姿勢、良かれと思ってやっていたストレッチが痛みや痺れの引き金になっているかもしれません。
一つでも当てはまることがあれば、トリガーポイントが形成されてしまう前に自宅でのケアなど早目に行なってみて下さい!!
もし、痛みや痺れ等のトリガーポイントが原因での症状が出ている場合は治療をすることで症状は改善します。一度当院にご相談下さい!!