テニス肘のサポーターの効果について
テニスをされている方でよく肘や手首にサポーターをされている方を見かけると思いますが、なぜそもそもテニス肘にはサポーターが効果的なのでしょうか?
テニス肘に対するサポーターの役割は
①関節の動きを制御して肘やその周りの筋肉にかかるストレスを軽減する。
②筋肉を締めることで筋出力を増加をさせる。
③筋の骨に対する牽引力を軽減させる。
テニス肘に対するサポーターの役割には以上大きく3つの効果があります。
①の「関節の動きを制御して肘やその周りの筋肉にかかるストレスを軽減させる」とは、どのようなことかというとテニス肘の原因には手首を上げる筋肉や肘を曲げる筋肉に負荷がかかることにより筋肉の痛みや炎症を引き起こします。なので、関節の動きをサポーターで制御することにより動く範囲が制限されるため、関節を動かす働きのある筋肉の負担が軽減されます。
一般的には肘によくサポーターを巻きますが、実は手首にサポーターを巻くことでテニス肘の一番の原因である手首を上げる筋肉の負担が減ります。テニス肘でお悩みの方は是非手首にもサポーターを巻いてみて下さい。
次に②「筋肉を締めることで筋出力を増加させる」についてです。
筋肉は締めると筋出力が増加するという研究結果があります。その研究内容とはサッカー選手が足首の少し上をテーピングで締めて足首を上げる筋力測定を行ったところ筋出力が増加した。という研究結果です。
このことから筋肉はサポーターやテーピングなどで締めることにより、より増大な筋力の発揮が期待できます。
最後に③「筋の骨に対する牽引力を軽減させる」についてです。
テニス肘の痛みの原因の1つに筋肉付着部の炎症があります。炎症は繰り返しの骨(骨膜)への牽引力により発生します。
筋肉への負荷が続くと筋肉は硬く柔軟性を失った状態になります。その状態で負荷をかけ続けると筋肉が付着している骨(骨膜)の周辺で炎症が起こります。
なぜ付着部にストレスが多くかかるかというと骨に付着している部分は片側が固定されています。
筋腹(筋肉の中央部)では両側に伸びるまたは縮むことができますが、付着部では片側が固定された状態なので負担が大きくかかってしまうのです。
その付着部にかかる負担を減らすことが出来るものがサポーターになります。
サポーターを巻くことで筋肉の付着部にかかる負担がかなり軽減されます。
巻き方にもポイントがありますので、詳しい説明は後述致します。
テニス肘のサポーターの正しい巻き方について
テニス肘でよくある間違ったサポーターの巻き方は【肘】に巻くことです。
…肘に巻かないでどこに巻くの?と思った方が多いのではないでしょうか?
正解は【前腕】に巻きます。
前腕とは手首から上肘より下の部分を指します。前腕でも特に肘から指三本分ほど手首側に巻くと良いです。
なぜ前腕に巻くかというと「筋の骨に対する牽引力を軽減させる」ためです。
前述した通りテニス肘の痛みは筋肉の付着部(骨に付くところ)で起こります。
その理由として柔軟性を失った筋肉が骨を引っ張って炎症を引き起こしてしまうからです。サポーターを肘より下方に巻くことで筋肉の付着部にかかる負担を軽減することができます。
分かりやすく輪ゴムで例えると、輪ゴムを引っ張ると全体的に輪ゴムは張った状態になります。
しかし、輪ゴムを引っ張る方法を変えると輪ゴムの中で張力があまりかかっていない部分が出現します。(画像)
サポーターを行うことでこの張力がかからない部分を作り出すことができます。この部分が丁度筋肉の付着部のところになるということです。
なので、サポーターは肘ではなく前腕に巻くことが大事なのです!!
まとめ
サポーターの正しい巻き方や効果を知っているだけで痛みの軽減やテニス肘の予防に繋がります。
痛みなく楽しくテニスやお仕事をして頂くためにも一日でも早く実践してみて下さい!!