腱鞘炎とホルモンの関係
産後の育児中の女性や更年期の女性によくみられる腱鞘炎ですが、ホルモンが関係していると聞いたことはありませんか?
ホルモンの中でも女性ホルモンでもある『エストロゲン』には、炎症を抑えたり腱鞘内の腱の動きを滑らかに保つという働きがあります。
そのため、女性ホルモンが急に降下する出産後や月経前、低値になる授乳期・更年期には腱や腱鞘が腫れて炎症や強い痛みが伴うことがあると言われています。
しかし、ホルモンだけが必ずしも原因とは言い切れません。
実際には、年齢や性別に関係なく腱鞘炎で困っている方は多くいらっしゃいますし、私自身出産後の育児中に腱鞘炎による痛みは出ませんでした。
では、腱鞘炎の本当の原因とは。。。?
腱鞘炎の本当の原因とは
腱鞘炎の本当の原因は、ホルモンバランスではなく手(特に親指)の使い過ぎによるものです!
腱は筋肉と骨とをつなぐ硬い組織(例:アキレス腱)で、腱鞘とは腱の位置がずれないように固定しているトンネルのようなものです。
腱鞘は滑液を含んでいるため私たちは指をスムーズに動かすことが出来ています。
腱鞘炎の中でも、特に「長母指外転筋」と「短母指伸筋」という筋肉が原因になることが多くあります。
どちらも親指を伸ばす(広げる)時に働くため、パソコンでのタイピング動作やスマートフォンの操作、子供を抱きかかえる際の親指を広げる動作、慣れない授乳の姿勢など筋肉を酷使することで負担が蓄積したことが原因となります。
親指を使いすぎると腱は腱鞘の中を何度も行き来し、その結果腱鞘が肥厚し炎症が起こってしまうことで強い痛みを感じてしまいます。
まとめ
よく耳にする腱鞘炎ですが、本当の原因を理解した上で予防やケアを行っていれば防ぐことが可能な症状です。
日頃から親指を酷使している方は、痛みが出ていない今のうちからしっかりとケアをしてみてはいかがでしょうか?