緊張型頭痛について
緊張型頭痛は慢性頭痛の中でも一番多く、7~8割を占めます。
肩こりや姿勢の維持、疲労や精神的なストレスなど、身体の筋肉が緊張し血流が悪くなった結果起こる頭痛です。
症状
頭全体が締め付けられるような痛みや、後頭部から側頭部に痛みが出ます。
また、目の奥に痛みを伴うことや眼精疲労が併発することもあります。
特に、仕事などで疲れる夕方に症状が出たり強くなることが特徴です。
原因
デスクワークや長時間の運転、スマートフォンを長時間使用することなど、主に同じ姿勢を続けることにより肩周りの筋肉が緊張して起こります。
また、不安や緊張なども交感神経が優位になり筋緊張を高める原因となるため、これらが原因として起こる場合もあります。
治療法・予防法
筋肉の緊張によって起こるため、血流を改善することが大切です。そのため、冷やすよりも温める方が効果的です。
特に筋肉は20分間同じ姿勢を続けることで硬くなる性質があるため、長時間同じ姿勢が続く場合には20分に一度身体を動かすように意識しましょう。
また、冷えることも血流を悪くしてしまう原因になるので、お風呂にゆっくり浸かることや適度な運動(ウォーキングやラジオ体操、ストレッチ)も効果的です。
片頭痛について
片頭痛は20~50代の女性に多く(男性の約4倍)、様々なことが原因として起こってきます。
緊張型頭痛が血流が悪くなって起こるものに対して、片頭痛は血管拡張型頭痛とも言い、血管が拡張することが原因で起こります。
よく遺伝が関係するとも言われますが、遺伝だけが原因というわけではありません。
症状
こめかみを中心にズキズキと脈打つような痛みがあり、身体を動かすと痛みが増すことや吐き気がしたり嘔吐してしまうこともあります。
月に1~2回、一度起おきると4時間~3日程度続きます。
頭痛が出る前に、きらきらした光が見える閃輝暗点がでることが特徴です。
原因
睡眠不足、睡眠過多、気圧の変化、アルコール摂取が原因となります。
また、女性の場合は女性ホルモン(エストロゲン)が関係し月経前に片頭痛が出ることもあります。
治療法・予防法
基本的には痛みがひどくなる前に鎮痛剤を飲むことで改善されますが、血管を拡張・収縮させるような食品を摂り過ぎないことも重要です。
血管を拡張・収縮させる食品には、赤ワイン・ベーコン・ソーセージ・チョコレート・ココア・チーズ・コーヒー・紅茶・緑茶・柑橘類が上げられます。イタリアンよりは和食の方が良いとされています。
また、脈打つようなズキンズキンとした痛みの場合は温めるよりも冷やす方が効果的です。
群発頭痛について
群発頭痛は紹介した2つの頭痛に比べ、痛みの程度の強いものになります。
特に男性に多く、20代30代に多いとされています。
症状
毎日ほぼ同時刻に起こり、夜中から朝方にかけて起こります。
一度起こると1~2ヶ月続きます。また、周期性があるため春や秋など毎年同じ時期になると頭痛が出ることが特徴です。
痛みの強い頭痛が15分~2時間程度続き、その後は全く痛みが無くなるか少し頭が重たい感じが残ります。
痛みの出る部位は目の周囲や目の奥、こめかみ、側頭部や前頭部、後頭部で、左右同時に痛むことはありません。
時には鼻水や涙や汗が出ることもあります。
治療法・予防法
治療は主に投薬ですが、疲労やストレスを溜めない、睡眠不足を避ける、飲酒や喫煙を控える、深呼吸をして酸素を吸い込むことで予防できます。
まとめ
いかがでしたか?
頭痛にもいろんな種類があり、原因や症状、治療法などが大きく変わります。
特に頭痛で一番多い緊張型頭痛は薬を飲まなくても治るものです。
薬の飲み過ぎはよくありませんが、痛みを我慢することも身体にとってはよくありません。
どうしても、、、という場合は遠慮せず飲んで下さい。
そして、普段から頭痛が起きないように生活習慣を改善してみてはいかがでしょうか。
頭痛でお悩みの方は我慢せず一度当院にご相談ください。