歯の痛みの種類
・歯が痛い
・歯に違和感がある
・歯が浮いている感じがする
そんな時みなさんは先ずどこを受診しますか?
恐らくほとんどの方が「歯医者」と答えるはずです。
先ずは歯の痛みの種類についてお話したいと思います。
虫歯(う蝕)
虫歯はみなさんご存じの通り、酸によって歯が溶けた状態の事です。
虫歯になると
☑熱いものや冷たいものを口に含むと歯がしみる
☑叩くと響くような鋭い痛みを感じる
という症状が出ます。
また、痛みが数十秒~数分持続することも特徴です。
歯周病
歯周病は、細菌の感染により歯を支える歯茎(歯槽骨)などの組織が破壊される炎症性疾患の総称です。
実は30代以上の人が歯を失う最大の原因は虫歯ではなく、歯周病と言われています。
歯周病は歯茎のみ炎症が起こっている『歯肉炎』と、炎症が歯槽骨に及ぶ『歯周炎』に分けられます。
歯周病の原因としては、歯茎や歯を支えている骨を歯周病菌が破壊することで起こりますが、他には虫歯の治療後のかぶせ物と歯茎の間に菌が入ること・喫煙・糖尿病もあげられます。
☑歯を磨くと出血する
☑歯茎が腫れ、むずむずする
☑歯がぐらぐら揺れる
☑歯茎を押すと膿が出る
☑歯茎が痛い
☑口の中がねばねばした感じがする
☑口臭がする
☑歯肉が赤く腫れている
☑歯が長くなったような気がする
☑歯と歯の間に隙間ができた
以上の症状が出てきます。
重度の歯周病を『歯槽膿漏』と呼ぶこともあります。
歯根嚢胞
神経が死んでしまった歯の根の先にできる嚢胞のことで、過去に神経を抜いた歯が細菌感染することで歯根の先端に嚢胞ができるのが特徴です。
自覚症状がないことがありますが
☑歯茎から膿が出てくる
☑歯が浮くような感覚
☑噛んだときの違和感
☑突然の痛み
以上の症状が出ることもあります。
※ここでの歯が浮くとは、膿の量が多いと圧力がかかり歯を圧迫してしまうため浮くような感覚が出ます。
歯根膜炎
就寝中の歯ぎしりや食いしばり・固い物の食べ過ぎなど、歯に大きな圧力がかかり歯根膜がダメージを受け炎症を起こします。
歯根膜炎になると
☑歯が浮く感覚
☑噛んだ際の痛み
以上の症状が出ます。
これらの症状が出た場合は、歯科医院での専門的な治療が必要となりますので早めの受診をお勧め致します。
しかし、歯の痛みには実は『歯』以外が原因となることもあります。
それが肩こりです!!
歯の痛みと肩こりの関係性
☑歯が浮く感覚がある
☑噛みしめていることがよくある
☑歯の痛みを感じたのに異常ないと言われた
これらの原因は全て『トリガーポイント』と呼ばれる筋肉のしこりが原因となっています。
特に肩こりと歯の痛みに大きく関係しているのが「僧帽筋」と呼ばれる筋肉です。
この筋肉は頭を支える他、肩をすくめる動作で作用するため、デスクワーカーや運転をする方・介護やお子さんを抱くことが多い方・リュックをよく背負う方・スマートフォンや本をよく見る方・字をよく書く事務仕事の方など、多くの方が日々何気なく行なっている作業や動作で使っているのです。
下の図をご覧下さい。
そもそも筋肉は周りにある毛細血管から酸素や栄養素を供給されることで柔軟性のある良い状態を保っています。
しかし、僧帽筋を毎日使っていると、使っている間は筋肉が収縮(縮む)しているので収縮した僧帽筋自体が周りの毛細血管を圧迫してしまい筋肉が血流不足になってしまいます。
筋肉が血流不足になると、筋肉は柔軟性をなくしてしまい硬い柔軟性のない筋肉になります。症状のない硬い筋肉はいわゆる『こり=筋硬結』と呼ばれますが、筋硬結が慢性化してしまうと発痛物質を産生し痛みを出してしまいます。これがトリガーポイントです!!
トリガーポイントは痛みの引き金となる筋肉のしこりですが、実は関連痛といって離れた場所にも痛みを出してしまいます。
肩こりの原因となりやすい僧帽筋は顎の辺りにも関連痛を出すため、歯の浮いた感覚や歯医者では異常の診られない歯の痛みを出す原因となります!!
肩こりを感じている方で、歯の痛みや違和感・浮いた感覚のある方は先ずは僧帽筋の血流を改善することが何より重要です!!
まとめ
いかがでしたか?
歯の痛みと言っても色々な種類があります。
歯科医を受診して異常がなければ肩こりが原因となっている可能性が高いので、一度当院にご相談下さい!!
普段からストレッチや体操で血流が悪くならないように心がけることも大切です!セルフケアも忘れずに行なって下さいね!!