冷やすべき症状とは
腰が痛い時、腕が痛い時、捻挫をした時など痛みや症状には色々あります。
その中でも冷やすべき症状とは、ずばり!!炎症が起こっている時です!!!
炎症とは、発赤・熱感・腫脹・疼痛・機能障害(炎症の5徴)のあるものです。
一般的に急性期と呼ばれる時期は炎症を伴うことが多くあり、捻挫や肉離れ、打撲などの受傷直後が当てはまります。
歯が痛くて腫れている時や風邪を引いて熱がある時には冷やすイメージがありませんか?
この時、身体では炎症が起こっている為冷やすのです。
ですので、痛みがあるから冷やすというよりは痛めてどれくらい時間が経過しているのか、炎症が起こっているのかを基準に冷やす冷やさないを決めて頂きたいなと思います。
冷やすことで得られる効果とは
冷やすことで炎症を最小限に抑えることができます。
発赤・熱感
捻挫や肉離れ等で組織に急性炎症が起こると、毛細血管が拡張し局所の血流が増加します。
→冷やすことで毛細血管を収縮させ、血流の増加を防ぎます。
腫脹
拡張した毛細血管から血液成分の滲出が起こり、組織に腫脹が起こります。
→冷やすことで毛細血管を収縮させ、血液成分の滲出を防ぎます。
疼痛
腫脹が起こると組織圧の上昇により局所が圧迫され、放出された化学伝達物質が「痛み受容体」を刺激します。
→冷やすことで血管が収縮するため、化学伝達物質の放出を防ぎ痛みを最小限に抑えます。
以上のように、冷やすことで炎症による腫脹や熱感、患部周辺の正常な細胞の破壊を最小限に防ぐことができるのです。
冷やし方とは
ここで言う冷やすとは『アイシング』のことです。
アイシングはアイスノンか氷嚢もしくはビニール袋に氷と水を入れて行ないます。
水を入れることで0度以下になることを防ぎ、凍傷を起こしにくくします。
氷嚢やビニール袋で冷やす場合は水を入れ過ぎないように、また氷同士が平らになるように袋をゆすり、平になったら袋の中の空気を口で吸い空気を抜いて下さい。
空気を抜くことで、氷同士が重なったり動くことなく平らな状態をキープできるため、患部を均一に冷やすことができます。
アイスノンを使用する場合はハンカチやタオルなど一枚布を当てて冷やすことで凍傷を防ぐことができます。
保冷材はでこぼこしていると患部にうまく当たらず冷やせて無い場合がありますのでアイシングには向いていません。
また、氷であれば患部の深部まで冷やすことが可能なため氷嚢やビニール袋の氷水で冷やすようにして下さい。
冷やす時間の目安は15~20分と聞いたことがあるかもしれませんが、時間というよりは冷やしている時の感覚が大事です。
冷たい→痛い・熱い→感覚がなくなる→アイシング終了
を目安としてください。1時間に1度行うと効果があります。
冷たくて我慢が出来ない場合は少し場所をずらして行ってください。
まとめ
いかがでしたか?
冷やすべき症状や冷やし方を知っているだけでも治るまでの時間が変わってきます。
間違った処置や治療、冷やし方をすると逆に症状がひどくなってしまう場合もあります。
早く治るためにも正しい方法で正しい処置を行ってください!
また、急性期による炎症は24~72時間と言われていますので受傷直後~3日目までは冷やし、4日目以降からは適切な治療を受けできるだけ早く機能の回復に努めるようにしましょう!