京都ハンナリーズ北川雄一トレーナーインタビュー〈第三回〉 | 京都平川接骨院/鍼灸治療院グループ

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京都ハンナリーズトレーナー活動

京都ハンナリーズ北川雄一トレーナーインタビュー〈第三回〉

2018/04/10 | カテゴリー:京都ハンナリーズトレーナー活動

 

自分の身体のことをよく知る「ローメンテ」の選手こそプロ

 

©KYOTO HANNARYZ/B.LEAGUE

――選手についていくつか質問させていただきたいのですが、まずは今シーズンから加入して日本代表でも先日予選戦っていましたビッグマンの永吉佑也選手ですけれども、日本人選手としてはかなり大柄ですし、インサイドでもすごく身体を張っている印象があります。

また外からもシュート打ったりすると思うんですけれども、北川さんの目線から見た永吉選手のフィジカル的な、強みってどういうところがありますかね?

 

北川:永吉選手の特徴は体の大きさを感じさせない動きが出来るという事ですね。体重は110キロを超えているのですが、自分の身体をコントロールする能力例えば片足でジャンプして着地するような動作をしてもしっかり止まることが出来ます。

永吉選手の身長は約2mあるのですが、それこそ180何センチの選手がやるのと同じ動きができるんですよ。

体重が増えたり手足が長いと、そういうバランス等が必然的に難しくなります。でも彼の場合はそれを感じさせない体の安定感であったり力強さもあるので、そこは彼の強みかなと思いますね。関節の動きも固くないですし、動きもスムーズです。

 

――じゃあ、サイズがあるのに小柄な選手に負けない動きの質があるというのが一番の特徴なのですね。

 

北川:それは、大きいですね。あと、彼は自分の身体のことをよく知っています。

ハイメンテナンスとローメンテナンスの選手という言い方があるのですが、例えばハイメンテナンスの選手というのは、「何々やってください」と言って、メンテナンスが常に必要な選手です。

永吉選手はすごくローメンテナンスな選手、つまり自分で自分の体のことを管理できる選手です。身体のことにはすごく敏感で、だからあんまり僕たちに頼ってこないです。自分でなんとかしようとするし、すごくそれが長けている選手です。

 

――そういうローメンテナンスの選手の方が活躍するのですか?

 

北川:活躍するかどうかは別にして、長く競技を続けることが出来る能力のある選手なのではと思っています。

ハンナリーズでは片岡選手、内海選手、岡田選手は特に自分の身体のことをすごくメンテナンスできる選手だと思っています。

 

彼らは皆30歳を超えているのですが、必然的に自分の身体をしっかり管理できる選手が長い間プレーできているのではないかと思っています

 

――そうですね。なるほど。

 

北川:若い選手にはそういう選手を見てほしいなぁって(思います)。若いうちは身体が動くと思うんですけど、あの年になっても一線でプレーできているという事を見てほしいなと思います。

 

体重を増やすのも減らすのも大変な規格外のジョシュア・スミス選手

 

©KYOTO HANNARYZ/B.LEAGUE

――続いて、ジョシュア・スミス選手なんですけれども、入団当初から身体の大きさでリーグでも結構話題になっていたと思いますが、シーズン前に北川さんにお会いしたときに、「相当鍛え甲斐がありますね」というふうにお話ししていたかと思うんですけど、シーズンの終盤になるようになって、当初より身体が締まっているようにも見えるんですけれども。

 

北川:そうですか?(笑)

 

――(笑)……そうでもないですか?

 

北川:

シーズン序盤に浜口ヘッドコートを含め一度スミス選手と話をして、体重を落とすという目標をたてました。本人の努力が功を奏して体重が減り、それと同時に動きがシャープになってきたかと思います。

 

北川:シーズン当初はあまり動けていなかったですけど、シーズンが進むにつれて動きはよくなってきていると思います。

体重が重いとやはり長い時間プレーが出来ませんが、体重が減りこのリーグにも慣れてくるに連れて、スミス選手の動きは確実によくなってきていると思います。

――そういう大柄な選手には、特に最初言われた動き作りみたいなものは重要になってくるんですか?

 

北川:重要にはなりますね。スミス選手も意外と悪くないです。あの体格にしては身体の動かし方はそんなに悪くないと思います。もしかしたら怪我しにくい選手なのかも分からないです。

 

――開幕戦のインタビューで150キロ。それは、そこから減らしていこうということに関しては、スミス選手の反応はどうだったんですか? 

 

北川:そうですね。本人ももちろん痩せた方が動けるし、プレータイムが長持ちすると言ったので、「じゃあそうしよう」ということで、体重を減らす努力をしました。

 

――そのスミス選手も、北川トレーナーのいわゆる方針に関してはかなり共感して従っているのですか?

 

北川:そうですね。トレーニングは基本的にみんな一緒のメニューでやっていますので。

 

――もう、「キツくてやりたくないよ」ということはないんですか? どの選手も。

 

北川:それはないです。しかしバスケットボール選手のように手足が長いと体の構造上遂行しにくいトレーニング種目というのが出てくるので、そういう選手に対しては違う姿勢、ポジションで同じような刺激が入るトレーニングを選んだりという事はしています。

 

ファウルをもらうのが上手い岡田優介選手

©KYOTO HANNARYZ/B.LEAGUE

――ありがとうございます。では続いて、今年のオールスターゲームで優勝した岡田優介選手ですけど、年齢的にはベテランの域に入りつつあるのかなと思うんですけれども、とはいえシーズンを通してずっと試合には出続けています。他の選手より結構ファールをもらう回数が多いですよね。

 

北川:とても上手ですね。もらうのは彼の今までの経験と技の部分もあると思います。

 

――そういうファールを受けるのにも、やはり動きの質があると思うんですけど、そのへん岡田選手のフィジカル的な特徴はどういう事がありますか?

 

北川:他の選手に比べて特に筋力やフィジカルが強いというわけではないが、経験でカバーしている部分はすごく大きいかなというふうに思っています。 

先ほどもお話したように岡田選手は自分の身体のことに関してすごく敏感なので、「自分がこう動いたら身体はこうなる」というのを理解しながらプレーしているのではないかと思います。

 

――なるほど。じゃあフィジカルがめちゃくちゃ強いというよりかは、バスケットのコートの中での動き方が経験もあって、素晴らしいと。

 

北川:はいそのように思います。内海選手もそうですね、

――内海選手にしてもそういう、基本的な走る跳ぶ能力がそこまで飛び抜けていなくても、試合に出続けられるというのはどういうところなんですか?

 

北川:自分の身体をコントロールする能力が長けていると思います。動きも含めて。あとは経験というか、相手との間合いとか、そういうのを自分で自覚しているのが大きいのだと思います。

 

身体が強い伊藤達哉選手

 

――では次に伊藤選手についてです。新人王候補にも挙げられている伊藤選手ですけれども、実は入団は昨シーズンの半ばにということで入団していますがプレーは今シーズンから。これは大学時代からの怪我の影響もあったとか。

 

北川:そうです、はい。

 

――今シーズンが一年目ですよね。結構大学時代は、何回か大きな怪我に悩んでいたようですけれども、ここまではそんなに大きな怪我はなく。

 

北川:はい今の所は大きな怪我もなくプレーしています。

 

――うまく伊藤選手がコンディション良くいっているポイントというのは、何かあったんですか?

 

北川:特には何もやっていないです。伊藤選手だけ特別にというのは。他の選手と同じようにシーズン前の7月8月のトレーニングを頑張って、というだけなので、本当に伊藤選手だけというのはやっていないですね。

まだシーズン後半戦が残っているのでなんとも言えないですけど、慢性の障害的なサインはまだないので、このまま怪我なくシーズンを戦ってくれればと思っています。伊藤選手の身体は強いです。大学でしっかりトレーニングしているし、芯がしっかりしているという印象を持っています。

©KYOTO HANNARYZ/B.LEAGUE

[北川雄一トレーナーインタビュー全四回 第四回目も近日公開!! 平川接骨院グループ]

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