「脊柱管狭窄症」 〜 本当の原因は?
そもそも脊柱管というのは背骨の中(内側)にあります。
もしそこに原因があるのであれば、お尻や足に症状が出現するのではなく、まずは背骨のある腰の中心に痛みが伴うはずです。

しかし、脊柱管狭窄症と診断された方のほとんどが、腰の症状を訴えずにお尻や足の痛みやしびれを訴えています。
また、脊柱管狭窄症とは常に狭窄している状態です。
なので、長時間歩いたら症状が出現するのではなく、常に症状が出現していないとおかしいわけです。
神経の圧迫が原因ではないとすれば、何が原因なのか?
結論から言うと筋肉が原因です!!
え?どういうこと?と思う方も多いと思います。
ずっと神経が原因だと思っていたのに、いきなり筋肉が原因ですと言われても納得いかないですよね。
そもそも神経というのは脳に感覚(知覚)や運動を伝える経路です。
分かりやすく電化製品で例えると、神経でもある電気コードが障害を受けると、電気がうまく伝わらないため電化製品は起動しません。
これと同じで、もし感覚や運動の指令を伝える経路である神経が脊柱管の狭窄によって圧迫を受けているのであれば、うまく脳や各部位に感覚や運動の指令が伝わらないと思いませんか?
つまり、神経は圧迫などの障害を受けると痛い・じんじん痺れているなどの『感覚異常』ではなく、痛みや痺れが全く伝わらない『感覚麻痺』や動かすことの出来ない『運動麻痺』が起こるのです!
本当に脊柱管狭窄症による神経の圧迫が原因なのであれば、病院で脊柱管狭窄症と診断を受けた時に「狭窄した場所を拡げるために今すぐ手術をしましょう!」と言われるはずです。
しかし「様子を見て下さい」と言われる方がほとんどで、「手術をしても100%治るということは保証できない」と言われる方も中にはおられます。
このことからも分かるように、脊柱管狭窄症による神経の圧迫が痛みや痺れの原因ではないのです。
ではなぜ腰や足に痛み・しびれが出るのでしょうか?
上記でも述べたように、脊柱管狭窄症による痛みやしびれの本当の原因は筋肉です。
特に痛みや痺れを出す原因となる筋肉は、腰やお尻の筋肉です。
中殿筋・小殿筋・ハムストリングス・腓腹筋など姿勢を維持する筋肉に、負担がかかり続けることで、筋肉は血流不足・酸素不足の状態に陥り、“コリ”ができてしまいます。
このコリの事を医学用語で「トリガーポイント」といい、身体は危険信号として痛み・しびれを発生させるのです。

腰から足にかけての痛み・しびれの代表的な筋肉として【小殿筋】という筋肉があります。
この筋肉は、歩く際に骨盤を支えたり、蹴り出す際に使われます。
また、立ちっぱなしの状態でも骨盤を安定させるために働くので、長時間歩く、立ちっぱなしの姿勢が続く方は小殿筋には大きな負担をかけていることになります。
その結果、小殿筋にトリガーポイントが発生します。また、トリガーポイントの特徴として【関連痛】を引き起こします。
この筋肉は、歩く際に骨盤を支えたり、蹴り出す際に使われます。
また、立ちっぱなしの状態でも骨盤を安定させるために働くので、長時間歩く、立ちっぱなしの姿勢が続く方は小殿筋には大きな負担をかけていることになります。
その結果、小殿筋にトリガーポイントが発生します。また、トリガーポイントの特徴として【関連痛】を引き起こします。

【関連痛】とは、上の図のように、原因の筋肉とは別の部分に痛みやしびれといった感覚を発生させることをいいます。
トリガーポイントは小殿筋の中にあっても、上の図(パターンA、パターンB)の赤い部分に痛みやしびれを出してしまうのです。
この範囲に症状が出ている場合、脊柱管狭窄症や坐骨神経痛といった診断を受ける場合が多いように感じますが、多くの場合小殿筋の筋肉内のトリガーポイントが原因のことが多いです。
この範囲に症状が出ている方は、当院での治療をおススメいたします。