「首(頸椎椎間板)ヘルニア」 〜 症状の原因
ヘルニアとは背骨と背骨の間にある椎間板というクッションの中の髄核というゼリー状のものが繰り返しの衝撃や一回の強い外力などで椎間板から飛び出した状態を一般的に《ヘルニア》といいます。
ヘルニアの診断をレントゲンで行う病院も多いですが、ヘルニアの確定診断はMRIでないと行うことが出来ません。なぜならレントゲンは骨しか写らないのであくまで背骨と背骨の隙間の間隔が狭くなっているので「ヘルニアの可能性がある」という推測の診断しか出来ないのです。
現在の日本国内には画像機器が大量にあります。日本の人口は現在約1.27億人といわれています。世界全体の人口が約60億人なので日本の人口の割合は約2%に対し、レントゲンやMRIの普及率は世界の10%以上ともいわれています。画像機器が大量にある国なのでどうしても診断をレントゲンやMRIという画像に頼ってしまっているのが現在の日本の医療です。
皆さんもこのような経験はございませんか?病院に行ってお医者さんに話だけ聞いてもらった後、とりあえずレントゲンを撮影する。という流れを経験したことはあるのではないでしょうか?首の痛み、腰痛やしびれで病院に行かれたことのある方なら必ず経験があると思います。そして画像を撮影してそこにヘルニアが写ると「それが原因です!!」となるわけです。
多くの方はこの情報だけで「私のこの痛みやしびれはヘルニアが原因だ」となるわけです…!!本当にそうでしょうか…!?まだ検査は問診と画像検査しかしていません。
他の原因の可能性を考えたことはありますか?もう一度言いますがレントゲンでは骨しか写らないのです。
痛みの原因には骨や関節、靭帯、筋肉など様々な可能性があります。実際に検査されたのでしょうか?国際的な医療の学会で賞を取った論文に【ヘルニアと痛みやしびれの感覚に相関関係はない】という論文があります。
どのような内容かというとヘルニアの症状とされている首の痛みや腰痛、しびれを全く感じていない方[=健常者]が画像診断を行った結果なんと…約70%にヘルニアなどの構造異常が見つかったといいます。

どのようなことかというと、痛みやしびれがなくてもヘルニアがあるということはヘルニアなどの構造異常が痛みやしびれの原因ではないということです。皆さん病院に行かれるときは必ず何か症状があって行かれると思います。そしてレントゲンを撮影する。そうすると健常者[痛みやしびれがない方]でも写るヘルニアが写った場合、「これが原因だ!!」となるわけです。
現在の日本の医療に大変多い現状です…。画像診断の多い日本は根本的な原因を突き止めることが少ないので、原因に対して適切な治療がなされず、その結果症状が治らないということが多く起こっています。なので日本は慢性疼痛患者が非常に多いといわれています。