テニス肘とは
正式には外側上顆炎といいます。
外側上顆とは肘(ひじ)の骨の一部です。
外側上顆には手首や肘の動きに関係する筋肉が付着しています。
特にテニス肘の原因となっているのが前腕伸筋群の長・短橈側手根伸筋と呼ばれる筋肉です。
この2つの筋はどちらも外側上顆から始起し、それぞれ第2中手骨・第3中手骨についています。
この筋肉は手首の背屈(手首をそらす)動作や親指側にまげる橈屈動作にはたらきます。
この動作を繰り返し行なったり長時間同じ動作をし続けている(例:パソコンのタイピング)事で筋肉に負担がかかっています。
この動作を過剰にしなければ筋肉に負担がかかっても痛みが出るまでにはならないですが、お仕事や家事などでの負担は避けられませんので、痛みが出るまでに予防をする必要があります!
今回は痛みが出る前の予防方法をお伝えします。
テニス肘予防方法《温活》
温活(温めて血流改善)
肘に痛みが発生してしまう原因として筋肉にかかった負担により血流不足が生じ、
そこから痛みの物質となる発痛物質が産生されてしまう事です。
また、血流が悪くなるとそこに貯まった疲労物質まで流されなくなってしまいます。
まずは温めて血流の改善をしていきましょう。
方法としてはお風呂に腕までしっかりつかることです。
温度は約39℃~40℃のぬるめにしましょう。
時間は約15分~20分です。
少し長いと思いますが、その中でストレッチをしたりマッサージをしてあげても効果的です。
では次にそのストレッチ方法をお伝えします。
テニス肘予防方法《ストレッチ》
まずは原因となっている
前腕伸筋群のストレッチ法
①手のひらを下にむけて肘を伸ばします。
②もう片方の手で手の甲を手前に引くように少しずつ伸ばしていく。
③腕の背面が伸びている感覚があればしっかりと伸びています。
④その感覚のまま約15秒キープして下さい(息を止めるのではなく、深呼吸を約3回して下さい)
※この時注意して頂きたいのは、痛みを感じてしまうまでやらない事です。
そしてもうひとつストレッチして頂きたい筋肉は前腕の屈筋群です。
この筋肉はテニス肘に直接関わっているものではありませんが、間接的に負担がかかっています。
直接原因となる前腕の伸筋に負担がかかると、対称的な作用をする屈筋の筋肉にも少しずつ負担がかかります。
人間はバランスをとるように出来ていますので、一つの筋肉が硬くなれば対称的な筋肉や周りの筋肉はサポートしようと負担がかかってしまいます。
片方のストレッチだけをすれば良いと思われますが、その対称的な筋肉もしっかりとケアをしてあげる事でテニス肘の予防になります!!!
前腕屈筋群のストレッチ方法
①手のひらを上にむけて腕を前に伸ばします。
②上図のように、もう片方の手で指を持ち、ゆっくりと手前に引くように少しずつ伸ばしていきます。
③腕の前側が伸びている感覚があればしっかりと伸びています。
④先程のストレッチと同様に約15秒キープをして下さい。
※しっかりと呼吸をしながら行ないましょう!
最後に
今回お伝えした方法は痛みが出てからでも効果的ですので今痛みがある方も、なりそうで不安な方もぜひお試し下さい。
病院などでは安静にして下さいと言われたり、湿布を渡されて終わりなど、根本的な施術はほとんどされないと思います。
痛みを発生させない為には自ら予防をする事がとても重要です。
これから季節も秋から冬になり寒くなります。
お風呂につかる際や寝るときなど、腕が出ている方が多いと思いますので腕から肩にかけて意識して温めるように心掛けましょう♪