五十肩ってどういう状態?
実は五十肩や四十肩という傷病名は存在せずほとんどが「肩関節周囲炎」という診断を受けたものの通称が五十肩といわれるのです。
肩関節周囲炎とは関節を構成する骨、軟骨、靱帯や腱、筋肉などが老化して肩関節の周囲に組織に炎症が起きることが主な原因と考えられています。
肩関節の動きをよくする袋(肩峰下滑液包)や関節を包む袋(関節包)が癒着するとさらに動きが悪くなります(拘縮または凍結肩)という定義があります。(日本整形外科学会)
つまり肩関節の動作に関わる組織の動きが悪くなることで痛みや可動域制限を引き起こすというものです。
なので五十肩といわれるものの原因はレントゲンやMRIでは画像に写ることがない為これといった治療方法も少なく安静や鎮痛剤を服用しながらの経過観察を指示されることがほとんどです。
五十肩は自然に治るのを待つしかないのでしょうか?
いえ、そんな事はありません。
こちらをご覧下さい。
五十肩初期にみられる炎症期の痛みは安静時にみられる事も多いのですがそれは1週間から2週間ほどで治ります。
それ以降の症状は動作や同一姿勢をとることでの痛みや可動域の制限が大半を占めます。
肩を動かせないほどの痛みや、肩を動かした時の痛み、肩の動きを悪くする、いわゆる五十肩の原因は何なのでしょうか?
それは筋肉の血行不良です。
五十肩になる方の多くがデスクワークや家事、現場作業などの同一姿勢で細かな作業を日常的にする方に好発します。
肩の関節は股関節や足関節と比べ関節を支える大きな靭帯がありません。
その為、肩の動作だけでなく関節の固定や安定も筋肉に依存してしまいます。やがて負担が蓄積した筋肉は血行不良を引き起こし固まってしまいます。
五十肩の症状のほとんどは筋肉によるものなのです。
五十肩の治療法
炎症期の痛みが強い時は肩を動かすことができないので安静が大事になりますが、安静ばかりでいると肩を動かすことが減るので筋肉自体は柔軟性を無くし可動域制限の原因ともなってしまいます。
炎症期は早い段階で痛みを取るための治療を行うことが重要です。
拘縮期や回復期には可動域制限を出すために積極的に治療を行うことが大事です。
この時期になると炎症も治まっているので、温めて血流を改善していきましょう。
血流を改善することで、徐々に筋肉は柔軟性のある良い状態になり肩周りの可動域も広がっていきます。
五十肩かなと思った時は自分で判断せず、比較的早い段階から適切な治療を行うことが重要です。
五十肩でなくても肩が上がらない、痛みがあるという場合もありますので、肩の痛みや可動域制限でお困りの方は一度平川接骨院にご相談下さい!
五十肩の予防法
デスクワークや家事など同じ姿勢の作業を長時間続けない
「筋肉が固くなる」といった筋肉の変化も炎症の原因になります。
同じ姿勢を続けると筋肉が固まって動かしづらくなりますので、30分に一回休憩を入れて体を動かすようにしましょう。
肩の適度なストレッチを心がける
前述したように同じ姿勢が長時間続くと血行不良になり筋肉が硬くなります。ストレッチをすることで筋肉がほぐれ、血行も良くなります。
例えば…
①両方の肩をぐるぐる回す
②両腕を前からまっすぐ上げて耳の横につけてゆっくり下ろす
③肩甲骨を離すように前にすくめたり、後ろに引き寄せたりを繰り返す
④両腕を横にまっすぐ伸ばし、そのまま肩より上で30秒キープします。
体を冷やさない!夏場も薄着は避ける
冷えは血液の循環を悪くします。特に夏場はクーラーなどによって冷えてしまうので直接当たらないようにしましょう。
こまめな水分補給を心がける
水分が不足すると血液もドロドロしたものになります。涼しい屋内にいるとついつい水分補給を忘れてしまいますが、喉が渇いたと思った時には脱水が始まっているのでこまめに水分補給を行いましょう。
まとめ
五十肩の症状の原因は加齢ではなく負担の蓄積です。
その為痛みの原因はレントゲンの画像上でははっきりわかりませんがそこに写らない筋肉の血行が大半です。
なので、痛みのきつい炎症期は動かす事を極力避け、痛みを早くとるための治療を行いましょう。
安静時の痛みが取れれば痛みの無い範囲で積極的に動かし、血流を改善して可動域を拡げていきましょう。
五十肩は十分に予防できるものです!!
デスクワークや日常的に細かい作業をする方は、痛みのないよう予防することを心がけて下さい!
本日もブログを読んでいただき有難うございました。